ダイエットの神話に「夕食の炭水化物カットオフ戦略でダイエットに成功」という説があります。たしかに痩せる人もいますし、あなたにも効果がある場合があります。
しかし、炭水化物カットオフ戦略には抑えるべきポイントがあります。
それは、「夕食の炭水化物カットオフをあなたの『食事のルール』にする」ということです。
「食事のルール」とは、たとえば
- デザートは一週間に一度だけにする
- 毎食必ずタンパク質を摂取する
などの、あなたの食事に関するルールのことです。
「『食べ合わせ不消化説』で痩せる」という迷信
「タンパク質と炭水化物を一緒に食べると、消化酵素が中和されて特定の種類の食物を消化できない」という「食べ合わせ不消化説」というものがありました。
食べ合わせによって消化が進まない場合の弊害は、膨満感やゲップ、おならなどの状態です。人前でこのような状態になると少し恥ずかしいですね。
あなたがこの「食べ合わせ不消化説」を食事のルールにしていれば「肉とポテトを同時には食べないルール」が働き、自動的にカロリーをカットします。結果的に、少しは痩せるかもしれません。
しかし、あなたが普通に朝食で卵とトーストや果物を食べることができ、なんの問題もなく健康で元気であれば、「食べ合わせ不消化説」はあなたには迷信でしかありません。
夕食の炭水化物カットオフ戦略が機能する場合というのは、たとえばあなたの夕食が
- ラーメン大盛にチャーハン
- 揚げたてのポテトや大盛のポテトサラダ
- パスタの山、あるいは蕎麦とうどんの合い盛り
- カレーやオムライスの大盛
- ワインにフランスパン一本
などの炭水化物オンパレードな夕食だったなら、「夕食の炭水化物カットオフ戦略」で数百キロカロリーを簡単に減らすことができます。
「夕食の炭水化物カットオフ戦略」と正しいバランス
炭水化物カットオフが機能する理由の一部は、夕食がもっともカロリーが大きくなる傾向があるからです。だから、夕方に「でんぷん質の炭水化物」をカットオフ(食べないと)すると、多くのカロリーがカットされてスムーズに痩せる可能性があるのです。
夕食のボリュームが減りますので、口さみしい場合はでんぷん質の炭水化物を野菜の大盛に置き換えればカロリーも節約できて栄養的にも満点です。
このようにあなたの食事のルールを適切に活用すると、カロリー摂取を制限するのに役立つかもしれません。
食事のルールには、他にもテクニック(小手先の技)があります。
たとえば「あなたが右利きの場合は左手で食べることで食べる量を減らす」とか「食事中は水を飲まない」とか「一日に一色の食べ物を制限する(色を制限する)方法」などがあります。
ちなみにクラブのメンバーさんの一人が最後の方法を試しましたが、彼女は青色のときに諦めました。
栄養ニーズを満たすことこそが重要
あなたの食事のルールがなんであれ、あなたがバランスのとれた食事をし、あなたの栄養ニーズを満たしている限り、問題ではありません。
あなたが「夕食の炭水化物カットオフ戦略」のときは、どの炭水化物をターゲットにしていますか?
「炭水化物カットオフ戦略」は、実際には、米、パン、ジャガイモ、パスタのような「でんぷん質の炭水化物」に限定的に適用されます。
間違っても、果物や野菜のような健康的な炭水化物をやめてはいけません。栄養ニーズを満たせなくなるからです。
夕食の炭水化物カットオフ戦略でも体重は減らない不思議
夕食の炭水化物カットオフ戦略でも体重が減らないとすれば、おそらくあなたの以前の夕食にはたくさんの炭水化物が含まれていたかもしれせんが、今はそれほど含まれていないのでしょう。
あなたが夕食で炭水化物を食べていない場合、あなたの体重は変化しないはずです。
夕食の炭水化物カットオフのルールで上手く痩せないとき、たいていは日中に埋め合わせをして炭水化物で夕食分を補うからです。
「夕食の炭水化物カットオフ戦略なので……朝から夕方までなら大丈夫~♪」と思っていませんか?
もう一度、良く見直してみましょうね。