「宿」よりも「道」。減量は旅と目的地です。

ダイエットクラブには、体重を減らす方法を学ぶために新しいクライアントがたくさん来ます。

「目標体重まで痩せるのに、どのくらいの期間かかりますか?」ということをよく聞かれます。私は同じ会話を何度も繰り返してきましたが、答えはいつも同じです。

「ダイエットの成果は、その人の身体やライフスタイルによって違います」

私はこれが、相手にとって満足のいく答えではないと気付いています。 しかし、「減量やダイエットの結果は多くの要因によって異なる」というのが事実です。

減量やダイエットはまるで旅行のよう

たとえば、行ったことのない街をレンタカーで走り、観光スポットにも滞在するような旅行です。

地図を見たり、移動距離を見たり、平均速度を計算したり、到達までの時間を予測したりできます。

それはすごくスムーズに進むときもあれば、交通渋滞や迂回路に出くわすときもあります。

数字を追いかけるダイエット

これは、「痩せたいなら消費カロリー > 摂取カロリーにすればいい」と言われる話題です。数字を追いかける減量方法ですね。

  • まずは、「安静時に消費するカロリー(安静時代謝率)」を見積もります
  • つぎに、現在の活動レベルに合わせて「摂取カロリー」を計算します

一週間で500グラム減らしたければ、毎日の摂取カロリーを500キロカロリー減らす必要があります。

方法は三つあります。

  1. 摂取エネルギーで500キロカロリーを減らす方法
  2. 運動によって500キロカロリーの消費エネルギーを増やす方法
  3. この二つを組み合わせて行う方法

基本はこの考え方で合っていますが、問題は、最終結果に影響を及ぼす要素が多過ぎることです。

ひとつには、毎日どれくらいのカロリーを消費するかの見積もりは、あくまでも「見積もり」だということです。食べたものを見てカロリー計算するのは、あくまで大雑把な目安です。

これを日本語で「あてずっぽう」と言います。

多くの研究によると、人々は摂取したカロリーを少なくとも20%以上は低く評価しています。

では、消費カロリーはどうでしょうか?

運動量消費リストを見れば、水泳は「一時間に500キロカロリー消費する」ということがわかります。

では、あなたは60分間水泳を続けていますか? それは本当ですか?

地元のプールで、あるクライアントがプールの階段に座ってお友達と長いおしゃべりをしているのを見たことがあります。

しかし、次の訪問で彼女は「週に三回は水泳をしています。時間はだいたい一時間くらい泳いでいます」と言っていました。

「なぜ体重が減らないのでしょうか?」とつぶやいていましたよ。

「一貫性」が鍵

「最初はすごく痩せたのに、いまは痩せなくなってきて……停滞期ですかね?」と聞かれます。

私は、「旅行と同じような感じですね」と答えます。

目標に到達するのにどのくらいかかるかを大まかに推測することはできます。

しかし、しょせん人間の行動なので「大雑把な推測・憶測・見積り、想定外の行動」を受け入れる必要があります。

あなたが車で出かけるときと同じように、完全に一定の速度で進み続けることはできません。完全に一定の燃料消費量でドライブできるということはありません。

なぜなら、交通渋滞や迂回路のような、減速や予定外のコース選択などの「障害」が発生するからです。

しかし紆余曲折があっても、結局は再び出発し、軌道修正して目標に向かい続けます。

なので、いつになったら目標体重に到達できるのかを知りたいなら、最終期日だけを目標にするのではなく、そこに至る「痩せる習慣の構築」に焦点を当てることをお勧めします。

食生活を改善してアクティブになれば、体重は「生きているだけで痩せていくモード」に入るようになります。

そして、旅行のように、目的地よりも「旅そのもの」の過程にこそ醍醐味があります。

「宿よりも道」です。

目的地よりも旅を楽しむ行程こそが、本当のワクワク感を満たしてくれますよ。