「汗をかくのがイヤだから運動したくない」と言う人がいます。僕自身、実際にこの言葉を直接耳にしたこともあります。
本当に「汗をかくのがイヤ」と思っている人もいれば、運動を避けるための言い訳として言っている人もいます。どちらにせよ、汗を「運動を避けるための言い訳」にするのは問題です。
たしかに、運動をすると汗をかくことは避けられません。しかし、それは「良いこと」なのです。汗は人生の一部にすぎません。
今日は運動と切っても切れない関係である「汗」について、少し深く掘り下げてみます。
「汗」の事実
- 発汗は、人間の身体が持つ「過熱からの自然な防衛機能」です
- 汗が肌の表面から蒸発することで余分な熱を取り除き、身体を冷やします
- この蒸発が足りないと、身体が過熱し、めまいや吐き気を感じることがあります
- 汗には水、ナトリウム、塩化物、カリウムが含まれています。このうち水は蒸発しますが、他の成分は肌に残るため、肌が乾燥し塩辛くなります
- 誰もが汗をかきますが、男性は女性よりも約40%多く汗をかきます
- 一部の文化では、汗は「戦士の証」とみなされています
- 汗は不安やストレスに対するホルモンの反応です。あなたも、緊張したときに身体を動かしたわけでもないのに汗をかいた経験があると思います
活動レベルによって、より多く汗をかく人もいれば、あまり汗をかかない人もいます。
運動強度を上げることに慣れると(ハードなトレーニングに身体が慣れると)、最初に比べてあまり汗をかかなくなることがあります。
これは、あなたの身体の冷却効率が高まったことによります。大量の汗の代わりに、肌に湿った輝きを与えます。
(僕も、サーキットトレーニングを始めたころは水たまりができそうなぐらい汗をかいていましたが、今は同じトレーニングをしてもそんなに汗をかかなくなりました)
体力レベルに関係なく、運動すれば汗をかきます。しかし、「汗をかくのがイヤだから運動はしない」という考え方はおすすめしません。
ここで、汗をかいて不快な気分になるのを避けるためのヒントをいくつかお話しします。
「運動による汗の不快感」を避けるための8つのヒント
- 涼しい場所で運動するか、外が暑すぎない場合は外で運動するようにしてみてください。冬は気温が低いので、窓を少し開けるだけで効果があります。
- 運動中は帽子をかぶらないでください。頭が蒸れると不快感になります。
- 肌を乾いた状態に保つのに効果的な適切な服を着てください。運動用の服は、汗を吸収したり抗菌加工がされていたりするため、おすすめです。
- 化粧をするなら、最小限にとどめてください。理想的には、運動をするときは化粧はまったくしないほうがいいです。汗と化粧は悪い組み合わせで、毛穴を詰まらせる原因になり、見た目にも良くありません。
- 運動後は、すぐに肌をきれいにしてください。すぐにシャワーを浴びられないなら、清潔なタオルですぐに汗を拭くようにしてください。
- ヘッドバンドやリストバンドを着用して、汗が目に入らないようにしてください。あなたの手や床に置いたタオルを使うより、リストバンドで額の汗を拭くほうが良いです。
- 髪の毛が長い場合は、肌に触れないように三つ編みやポニーテールにしてください。
- 理想的には運動する度にシャワーに入って髪を洗ったほうがいいですが、それができない場合は運動する前に少しヘアスプレーをしてみてください。ヘアスプレーは、汗が髪を濡らしすぎることを防ぐのに役立ちます。
おわりに
運動中にできるだけドライな状態を保ちたいなら、これらのヒントを試してみてください。
それでも汗をかくことがイヤなら、「汗はあなたの脂肪の涙」という言葉を覚えておいてください。汗はあなたが痩せている証拠です。汗をかくというのは、あなたの脂肪が燃えていることを意味します。
運動の恩恵は、汗によるわずかな不快感を遥かに上回っています。
運動後の汗の輝きはとても魅力的だと思います。なぜなら、それはあなたの努力が目に見える形で表れたものだからです。